イン・ザ・メガチャーチ(朝井リョウ)

小説

自分が疲れている時に、小説を読むというのは一つの癒しになると感じて、図書室へ行った時に、司書から勧められた一冊だった。推し活をテーマにした本だと。
自分の中で文庫本くらいがいいと思っていたが…ハードカバーの小説。それでも勧められたならと借りてきた。

読み始めて…全く気持ちが入らない。なかなかページをめくれない。そんな小説は珍しくないが、一度読み始めたら最後までと思うのが私。

登場人物ごとのエピソードが描かれていく。自分を誰の視点に合わせていいのか、それぞれの繋がらない物語が小説の半分くらいまでは違和感でしかない。

それでも読み続けていく。1人の内気で自分に不安しか感じていない学生の姿に歯がゆさを感じながら、物語は続いていく。

推し活にガッツリハマった人達の話が並行する。推し活のために生活費を切り詰めて働いて、そしてわずかなお金を出しながらアイドルを応援していく。

そんな推し活の始まりと終わりが並行して物語が進んでいく。その推し活をしくむ人がいて、作られたストーリーの中で周りを見ないようにしながら自分の視野をどんどん狭めながら…没入していく。作られたレールはいつか自分の物語を重ねて、自走する。

後半の三分の一まできて、一つの物語となり、最後は読者へまさにあなたの物語にしてくださいと言わんばかりのゴール。まんまと手のひらの上で踊らされたと感じる。  

いつの間にか…そう感じながら、自分の現実の世界に当てはめる。この小説を自分とは違う世界と思いながら読み始めて、最後はしっかり没入していた。

推し活とはそういうもので、そこにはこれまでの人類が繰り返してきた理論があると本を閉じて考える。

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