眠っている間に体の中で何が起こっているのか(西多昌規)

読書記録

睡眠が学習に及ぼす影響というようなことについてお話を聞いたことがある。睡眠不足は脳の働きに大きな影響を与え、人は寝ながらにしてノンレム睡眠とレム睡眠(眼球運動があるかないか)を繰り返して、記憶の定着や消去について脳は働いている。そんな話を聞いたことがあるが、いったい体の中では何が起こっているのか。

今回の本の中では、睡眠のメカニズムから、消化器系、免疫系、筋肉や骨、そして脳や自律神経、胃や腸などの消化器官、呼吸器系といろいろな面から睡眠の効能について、エビデンスベースの話が展開されている。しかし、やっぱり自分に興味がある部分についてはぐっと読み込むものの、消化器官や免疫系でと言われても…さらには個別のホルモンの名前や内分泌物質の効能が出てきても…う~ん、という感じになってしまった。

総じていえば、睡眠不足が続けば、脳は委縮するし、しわは増えるし、皮膚は衰えるし、消化器官は不全になるし、記憶の定着を妨げたり認知症を誘発したり、骨は直りにくく折れやすくなり、筋力はリカバリーせずに消耗していくという…ことで、結局はちゃんと睡眠を取ろうということである。

最後に書かれていたのは、ちゃんと睡眠をとるのちゃんとというのはなにか?この部分にとても共感を覚えた。私もかつては「よく寝た」と思っても、眠った時間を数えて「6時間半」しか寝ていないと思うことで、せっかくの良く寝たという思いを台無しにしていた。8時間以上k寝ることや、脳波や、起きるタイミングなど、いろいろな話を聞いたことがあるが、この本に書かれている良い睡眠は「本人が起きた時によく寝た」と思えることだそうだ。昼間に眠くならずに活動できているような睡眠がよい睡眠としている。というのも、本書の中に何度も出てきたのは、睡眠についてまだ解明されていない、きっとこうだろうというものが多分にあるようだ。これから研究が進められていくであろう分野が睡眠なのである。そう考えると寝ているわけでもないが夢のある分野なのかもしれない。

さて、昨夜は夜遅くまでパソコン作業をしていて、寝るのが1時を過ぎてしまった。朝は隣の部屋の目覚ましが6時にはなって…かなり睡眠時間は短かったのだ。これでは老化が進むばかり。いかんいかん。睡眠時間を大切にしたいと思いながら今夜もパソコン作業をしている…。

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