恋文の技術(森見登美彦)

小説

小説を読みたいと図書館を歩いていると、そこにいた男性(知り合いですよ)に、ふと面白い小説を紹介してくれないか?と声をかけたところ、森見登美彦の小説なんてどうですか?と言われたのだ。その少し前に全く違う場面で森見登美彦の小説を読むひとと話たことを思い出し、なんとなく運命的なものを感じたから手に取ったのはこの一冊ではない。「夜は短し歩けよ乙女」というタイトルであった。
森見登美彦の小説は読みづらい。なんのことを書いているのか全く頭に入ってこない。夜は短し歩けよ乙女の何十ページかを読んでも全く頭に入ってこないので、諦めて本を閉じて図書館に返した。

そんな時に、森見登美彦を読んでいると、誰と話したかは覚えてないが、この「恋文の技術」は今、災害で大変な能登が登場すると言われたのを思い出し手に取ることになった。

読み出してみると、手紙である。この手紙は誰宛のものなのか?どんな相手か、というのも手紙の文面から少しずつ伝わってくるが、相変わらず何のことだかイマイチわからない。主人公が書く手紙に返事が届くとそれにさらに返事を重ねる。しかし、相手からの内容はわからない。わからないながらも、こんなことが書かれているのかな?ということが伝わってくる内容なのだ。

あとからあとから他のひとと同時期にしている文面が登場し、その内容を積み上げていくことで全体像がみえてくる。

まさに短編小説を重ねることでいろいろなひととの手紙が一つの物語をつくるのだ。こうやってパズルが重なりだすとようやく物語として面白くなる。しかし、そこまでは???が頭の中に並ぶばかり。それでも、手紙がそんなに長くないからなんとか読み進められた。

手紙の書き方やマナーがなんとなくわかり、こんな堅苦しく書きながら内容はとってもユーモアなことなのでそのギャップも面白い。

読んでいると私も誰かに手紙でも書いてみたいと思えてしまうのは影響されやすすぎるかしら。この時代に手紙でやりとりを続けてくれるようなお友達は頭に浮かんでこないから実現することはなさそうなのが残念である。

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