ヴァルキリーズ

小説

 アルケミスト以来、気になる著者であるパウロ・コエーリョ。今回は時間がかかった。とにかく言葉が入ってこない。この物語を物語としてフィクションとして受け入れようとしてきた。しかし、実際にパウロが体験したものだと、あとがきや、解説で知る。天使を探し天使と話すことを目的として旅に出るのだ。なんとも神秘的であるが、最後のところまで来て、フォーカシングであり、未来思考のアドラー心理学のような体験を天使との会話と呼んでいると感じた。

 私たちは経験を通じて成長するが、経験が重い足枷となり、本来持つ力を信じられなくなることがある。その足かせを外し、自分の内側の心を聞くために、人は自然を受け入れて、その偉大さのなかで、足枷の小ささを知らなければいけないのだと思う。

 悟りを開くために、修行の旅に出るのと同じような感覚なんだろうか。

 なかなか読み進めれない本を、最後に一気に読みきれたのは、次なる目標を与えてくれた人のお陰なのかもしれない。やはり出会いで人は成長し、力を与えられる。

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