荒神

小説

 新聞広告に載っていたのを夏の読書にと思って購入したが、読み終わったのは秋を感じる頃になっていた。歴史的な物語だと思って読んできた、すると空想上の化け物が登場するファンタジーだった。僕の読書は普段自分の現実と行きつ戻りつしながら読むので、あまりファンタジーを読まない。それでもどっぷりその面白さを感じる小説だった。

 最後までそれでも死なずに生き抜いてほしいと思った朱音が死んでいくところに切なさを感じながら、謎が解けていくところも解かずに終わるところも面白い。宿命を背負い生きていくものの生きざまというか死に様を感じる。

 八百万の神がいる日本の中でこんな神話の一つもあってよいのかもしれない。神を作ろうとした人間が末代までも不幸を背負い続ける。ちっぽけな人間の強さと、自然の大きな力を感じずにはいられなかった。

 また読んでもいいかな。宮部みゆき。

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