海の見える理髪店

今回の直木賞受賞作。
個人的には…微妙かなぁ。
短編集でした。読み終えて振り返ってみるとどれもなかなか切ないお話。
最初の受賞作を読んでふと思ったのは、かつて芥川賞に選ばれ、都知事閣下が…と言いながらも受賞した作品である。
なんでそう思ったのかは、自分でもよくわからない。
今回の短編の多くは過去と向き合うもの。なくなった人であり、過去の生活や思い出であり、自分自身にもオーバーラップさせてしまうが、娘がなくなる、親がボケる、死んだ親父が、など実際に起こってもらっちゃ困るわけで、困るというよりも想像もしたくないが、なんとなく自分の中の自分と向き合う内容であった。
いや、個人的には湊かなえの方が好きだけど、ドラマを見てるくらいで済むのが、こちらの方は読んだあとは考えちゃうのかもしれない。