羊と鋼の森

小説

図書館で借りてきた。直木賞ノミネート作品を特集していた中の一冊であった。
読み始めに小難しいしっくりとこない文だなぁと違和感を感じた。
これまでに僕が読んできた小説は大衆小説と言うか、とにかくそれらとは違う違和感を感じた。
ところが僕はその違和感が好きらしい。
そんな風に読みながら感じるのである。
さて、小説は何気ないきっかけで調律師の仕事をみた高校生が調律師として歩み出していく物語である。
小説とは読む人の人生と重なる。
あるところは仕事と、あるところは読書という行為と、そして自分の感覚と。
小説を読んであまりメモを取ることがない。今回は違った。浮かび上がる言葉がある。染み込む言葉がある。
心地の良い小説であった。
こういう違和感に引かれるのかと、自分を再確認した。
ところで、ぼくの読書場で時間を忘れて読んでいた。
静かで落ち着く空間。
小説のクライマックスで子供連れのママ友組が入ってきた。
子供たちの声は気にならない。気になるのは本を読むぼくの周りを歩き回りながら甲高い声で話す母親たちである。
ここは喫茶店なにで文句はない。
なんとなく…自分も浸っていた世界から最後に引き戻された気分になっただけである。
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さて、ランチのカレーを食べて帰ろう。

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