まとめる技術

How to

 先日、ラグビー協会コーチングディレクターの中竹竜二さんの講演会を聞く機会を得た。中竹さんと言えば、以前に読んだ「オールアウト」の題材となった人である。オールアウトでは、大学時代の早稲田でキャプテンを務めて、最終的には準優勝に終わってしまった。

 その後、イギリスへの留学(ラグビーとは関係ない)をしたのちに、サラリーマンをしていたところで早稲田ラグビー部の監督となった。講演会では自分は最もオーラがない監督と自嘲していたが確かにオーラはない。でも、芯はある人であった。それは、オールアウトを読めば分かる。

 さて、今回はリーダーシップについての話だ。リーダーとは?この質問には100人いれば100通りの答えが出てきてもおかしくはない。リーダーシップは語るひとによって違うのである。そして、多くの人がこの得体の知れないリーダーシップを求めて苦しみもがく。苦しみもがく人は、そのチャレンジの中で自分なりのリーダーシップを見つけていくことができるのかもしれない。

 中竹さんのいうリーダーとは、スキルを多く持つのではなく、自分のスタイルを持つ人のことである。ここがまさにオーラはなくても芯はあると言える。そして、カリスマ的なリーダーではなく、フォロワーを活かせる、その場に応じて自分もフォロワーとなれる人が必要だと説く。

 とても共感する講演であったし、この本を読んだことで細かな考えが腑に落ちた。ただしかし、それを実行するためにはやはり強い信念が必要である。トップが、徹底して一つのことにこだわれば、大概のことはうまくいくと言われる。

 ぶれないリーダーであることは、思った以上に難しい。

 自分にその強さがあるのか、自分のこだわりを持ち続けることができるのか、そもそもこだわりとは何か、自問自答しながら読み進めた本であった。実践が伴って、リーダーである。本を読むだけでは、リーダーになれない。

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