「教えない」から学びが育つ (山本崇雄)

教育

子どもたちが、主体的に学ぶために何が必要なのだろうか・・・。大人が考えて与えていけば、結果的にいつも与えられるのを口を開けて待つ主体性のない子どもたちが育っていく。探究活動が注目される中で、探求をたくさん用意すれば、そこでもまた主体的に考えずに、めんどくささから発生する「なんでこんなことやるんですか」が増えるばかりで、主体的な学びには繋がらない。

そんな課題を持ちながら、ネットを検索すると引っかかった本がこの本であった。「教えない」これは教師にとっては一番苦手なことなのかもしれない。教えないことをテーマに著者(横浜創英中高副校長)と7名(原晋、工藤勇一、木村泰子、苫野一徳、岡佑夏、植松努、神野元基)の著名人が対談した内容が書かれていた。

どの対談にも私の課題と同じ、主体性のない子どもたちをどのように「学ぶ人」にするかを悩まれたり、実践された経験が元になって話が進んでいく。実際、結果を出されている人なだけにそこに芯があり、信じるものをもって、実践の裏打ちのなかで取り組まれている。では、これを一般化していくことができるのだろうか。

なにか目標を持った子どもたちに…自分に課題を見つけようとしている人に対して、方法論を伝えることは割と受け入れられるかもしれないが、そういう夢も目標も好きなものもない子どもたちに、どうやって最初の一歩を出させるのか。結局、水飲み場まで連れて行っても本人が飲む気がなければ同じことになってしまう。それくらいに主体的に学ぶということを知らない子どもたちが多い。そういう子は集団の中では大人しくて良い子だったのかもしれない。しかし、それでは進路やキャリアを選べない。学び直しが必要である。それも知識の学び直しではなく学び方の学び直しだ。そのきっかけづくりのヒントとなる内容であったが、対談で話された内容をどのように具体化していくか・・・そこが次の課題だと思う。これからの社会のなかで抑圧しない学校づくりをどうするかを考えないと、AIにすべての仕事を奪われる大人ばかりが育つことになりそうだ。

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