職場で会う子ども、自分の子ども

ひとりごと

 学校の先生というのは、いろいろと本を読んだりしながら、自分自身の教育論を叩いて叩いて、揺らがぬ軸がないと子どもたちの前には立てないものだ。そんなわけで多くの本を読んでみるものの、その時は「ああこれだ!」と思うが、しばらくすると遠い記憶になってしまう。

 そんなために備忘録として、読んだ本の感想を残しているわけだ。

 さて、教師というのは他人の子どもを相手しながら、自分の子だったら感情的になるようなことも冷静に冷静にと言い聞かせながら、子どもたちを諭す。そして、ちょっとした人間関係の悩みなんかには、客観的な立場からアドバイスなんかを言ってみたりするわけだ。

 でも、こういうことって、まさに他人の子だからできる(と、思う)。

 自分の子どもを導くって、難しい。学校の先生やってる時には感じないようなプレッシャーや感情がある。学校の先生って子どものことは最後は親御さんが守ってくれると思っていたりするわけだが。

 「うちの子が学校で嫌がらせをされる」と言ってきた。どうやらその子は問題児で、学校でも手を焼いているそうだ。

 親としての自分は、腹が立ち、不安で、守ってやらねばと思う…。でも、教師としての自分が、冷静に「問題児と呼ばれる子も家庭や生活環境の中で辛い思いをしていて、その子の話を聞いて自信を持たせてあげることが解決の方法だ」と思うわけだ。

 うちの職場なら、問題児を抑圧して高圧的に制御しようとする先生が多い。そう思うと…娘の学校はどうなんだろう?と、考えてしまう。娘の担任の先生は娘の話をよく聞いてくれているようだ。でも、それでは問題は解決しない…。

 人間関係の問題って意外と難しい。自分の子どもの頃もあったよなぁと思うが、その時は親には言えなかった。でも、いまの子は親にいうんだなぁと思う。どこに行ってもそういうことは起こるだろうから、乗り越えないと逃げたら次の場所でもまた起こると…親としても教師としても思う。

 親としていうアドバイスと、教師としていうアドバイスは違うけど、結局は乗り越えるのは子ども自身で「子どもの成長を信じるしかない」。親も教師も子どもの課題を代ってやることはできない。

 

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