天皇と日本人

読書記録

 令和元年を迎え、まもなく元年を閉じようとしている。台風による影響で延期になった即位の礼のパレードも終わり、大嘗祭も無事に執り行われた。天皇陛下といえば平成天皇を思い浮かべる。

 なんとなく令和天皇はしっくりこない。これは昭和が終わったときに感じたのと同じことだと思い出す。先日、新天皇が伊勢に報告へ行かれたと報道があり、そこに写る令和天皇はまさに天皇陛下になっていた。

 日本の象徴である天皇。生まれながらにして、その後を定められそして皇位を継承されていく。象徴となるのは天皇のみならず、天皇の家族も同じく、まさに象徴家族となられる。どれだけのストレス多き日々であろうか・・・。

 さて、そんな天皇制について、ちょっと本でもとってみようと思って読み始めたものの・・・。なかなか難しい。そして、長い歴史をまさに感じ、その記録は日本の文化を読み解くものであると感じた。一方で残された歴史事実をどう読むかは、読んだ人次第である。この本の中にも「・・・と私は思う」「・・・であったと考えられる」という語尾が何度も登場する。そうか、こうやって歴史は作られていくのかと感じた。

 そして、まさに平成から令和に変わるこのときに行われている皇位継承の儀式の意味と、その内容を読むにつれて、すごい時代の移り変わりの局面に自分は生きていてそれを目の当たりにしていることに気づく。

 大嘗祭という言葉も、新聞やテレビで何度も耳にしたが、そのために社を建てて儀式が行われ、終われば取り壊される。そして、その規模や方法も時代に応じて行われてきたことや、皇室典範の変更により京都から東京にその場所を移し、受け継がれていることも感じることができた。

 神道でありながら、歴史の中での仏教徒のかかわり、そして国家神道から政教分離など多くの歴史を乗り越えて今尚、この時代に天皇陛下はメディアに囲まれて生活をし続ける。

 多くの問題を抱えながら、それでも皇室が愛されるのはやはり日本人の文化に溶け込んでいるのだと感じた。

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