長谷川博之の「学級通信」365日全記録

教育

 学校の先生をしている知り合いのお母さんに紹介していただいた。紹介していただいたからには読まねばならぬ。最初は図書館で借りようと思ったが、せっかく紹介していただいたタイミングに読もうと、購入した。結構、お高い本だった。しかも、上下巻。

 最初は、何年分のをまとめたんだろうと思った。ところが1年間の学級通信をただそのまま本にしたものだった。こりゃえらいものを買ってしまった。そして、字が細かい。笑

 一日1枚で最大でも365枚である。学校に通うのは200日ほどだから最大でも200号だと思ったが、どうもそれにしちゃあ本が厚い。一日に何枚もの通信が出ている。それも、自信たっぷりな言葉の数々を書きこんでいる。

 生徒たちとの日記のやり取りが1年にわたって続けられている。

 下巻を読んでいるときに、ふと「アルジャーノンに花束を」の小説を思い出した。子どもたちの文章が成長していく。

 長谷川先生はたった一年間だけ、しかも、2年生という一番多感な時期を受け持った。集団とは呼べない学級はちょっとつついただけで崩壊するような烏合の衆。構成している生徒も、疑心暗鬼な日々を送っていたに違いない。そんな不安定な子どもたちにこそ、長谷川先生の自信たっぷりな言葉の数々が指針となった。地図となった。下巻を何ページか残したところでそう感じた。

 こういうの読んだら、先生やりたくなりますよね。

 小説よりも当然リアル。しかし、行間にページとページの間に苦しい苦しい実践があってこの2冊があると思うと、とてつもない可能性と重さを感じた。

 人は変わるんですね。大人の実践が大切なんですね。子どもたちは大人たちの影響を受けてそこにいる鏡なんですね。さて、これを読んだ僕はどうするんだろう。

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