旅屋おかえり

小説

 原田マハの小説。原田マハといえばアートを題材にした物語が多いが、そればかりではないことを感じられるとても面白い内容だった。

 売れない元アイドルが、旅する中で出会い、状況を変えていく。そういう姿を見て楽しい気持ちになる。物語の最後に向かって何気ない一つ一つのエピソードが絡み合っていく。よくできた物語だと言わざるを得ない。しんみりとしながら、明るい人柄を感じながら、ああこんな旅ができたら楽しいだろうなとおもう。

 芸能人が旅する番組を見るのは楽しい。そして、そんな芸能人にぜひここに行ってほしいという思いもよくわかる。

 そして、私も旅が好きだ。下調べしているときから旅は始まる。いろんなことをいっぱい詰め込んで忙しいくらいの旅が好きだ。なんとなく、芸能人の旅番組のようにスケジュールをたくさん詰め込んだたびにいつもなってしまう。

 旅をするということだけで、多くのものを吸収できるし、そこでこんな出会いがあったならさぞかし楽しいだろう。そして、そういう出会いをちゃんとこうやって文字に残せたなら・・・・。

 自分の旅と重ねながら、ああこんなとこも行ってみないなぁと思いつつ読み進めた。そして、自分が旅しながら、出てくるミッションを一緒にクリアしているような感覚になる物語だった。

 やっぱり原田マハの物語はおもしろい。

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