村上春樹、河合隼雄に会いにいく

エッセー

本を読みました。
ところが何ヶ月もかけて読んだもんだから内容全体があまり思い出せません。
こんなことではいけませんね。
河合隼雄と村上春樹の対談集です。
この本を読んで思ったことは・・・。
これまで村上春樹の本はなんとなくつかみどころがなくて結論もなくてどうもつまらないと感じながら読んできた自分がいます。1Q84、色彩をもたない・・も、ノルウェイの森もってたいして読んでないけど。
今回の河合先生との対談を読みながら、そうか村上春樹は心の中を描写して小説を作り上げてきたのかと言うことがなんとなくわかりました。ここでよく出てくるのは、ねじまき鳥クロニエルのことです。ちょうどそれを書き終えたときにこの対談が行われたようです。
ちょっと読んでみたいなぁって思ったわけだけど。
そうか、小説とはそういう表現の仕方があるのかと考えてしまいました。
物語を作ると言うのはひとつの心理療法であるのだろうと感じました。
村上春樹が書いた小説であっても村上春樹が答えを持っているのではなくて読んだ人がそれぞれに答えを探せばいいということも、そういう読み方をしてほしいんだということもなんとなく伝わります。
河合先生の話の中には、患者さんとの会話の中で河合先生だからできる治療なんだと感じることがありました。
そして、欧米と日本との文化的な違いを比較しながら夫婦について考えてみたり、宗教について考えてみたり、戦争について考えてみたり・・・。
そういうことがちゃんと心理の理論で書かれているんです。話されているのですといったほうがよいかも。
ただ一つ、対談集をあとから著者のお二人が読み直して脚注を下に入れている形で本ができているんだけどもそれがちょいと読みづらかったってのがありますね。上の文章を読んでいくべきか下をまず読むべきかって・・・。どうでもいい話なんですけどね。
次は重松清を読み始めてみました。

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